ギルドレベルの向上について

サイト閉鎖を機に、これまで言えなかったことを全部言ってしまおうと思います。


きちょうじの名前をTRIALで初めてごらんになった方は多いと思います。
なぜきちょうじはシナリオのテストプレイを始めたのでしょうか。


昔はギルドはクソシナの海で、時間の無駄、プレイ損という作品が溢れており、地雷原とでも言えるような状況でした。
当時はテストプレイに出すという習慣が希薄だったことが、駄作氾濫の主な原因だったのではないでしょうか。
そのようなシナリオをプレイしながら、俺だったらここはこうするのに、俺だったらこんな誤字やバグは絶対残さないのに、などと不満たらたらな気持ちでいました。


そこで、「そうだ、俺がテストプレイをして、駄作を凡作に、凡作を良作に進化させればいいんだ!」「そして、僕は新世界の神となる!」と思い立って、テストプレイを始めたわけです。
まあ、初めてテストプレイしたのはくろすけ氏の作品だったので、元から良作でがっかりしましたが(笑)
これまで、結構な数のシナリオをテストプレイし、数多くの誤字やバグを発見&報告し、駄作の粛清に貢献してこれたと思っています。


しかし、現在はかなり様相が変わってきました。
ギルドに投稿されるシナリオの大部分がテストプレイを経たものであり、リソースやエディタ技術は広く普及し、質の高い素材が多く活用されています。
そのおかげか、ギルドの良作・秀作の割合は劇的に向上しました。


著名人の発言を引用しますと、


昔のシナリオに比べて、最近のシナリオは画像も綺麗だし音楽も綺麗だし、シナリオの内容もすばらしいものばかりです。凝ったものが増えている。
(中略)
今でこそ凡作?とかおもしろくないと思われるようなシナリオでも、初期のころに、そのシナリオがあったとしたら、きっと良いように評価されていただろうね。
(夜月氏 2007/01/22 より)


はっきり言って、現在の正規ギルドはレベルが極めて高いです。
オフィシャルシナリオレベルの作品が幾つもありますし、プロ級のものも少なくありません。
(桐島龍生氏「プライベートシナリオのすすめ」 より)


という具合に、はっきりギルドの質の急上昇が見てとれます。


このような状況の中で、昔は「良作」クラスだったものが今では「凡作」に感じられたり、昔だったら大きく評価されたであろう丁寧に作られたバランスの良い作品が、現在では「凡作」だとしか感じられなかったりする現象が起きていると思います。
昔の作品と現在の作品の質を比べ、評価を下すのは、とても難しいことだと言えます。


ところで、少数精鋭のギルドの現状を僕は喜んでいます。
僕のプレイスタイルでは、ギルドのシナリオを全部プレイするには時間が足りません。
ゆえに、いくらシナリオがギルドにたくさんあっても、プレイするのは限られた作品に絞られます。
だから、ギルドの良作の割合が増えて駄作の割合が減ることは、とても理想的なことです。
中には、投稿シナリオ数が少ないのはいけない、荒いつくりでもいいから濫造すべきという意見もありますが、果たしてそれは多くのプレイヤーが望んでいることでしょうか。
未プレイのシナリオが一つもなくて困っているプレイヤーがどれほどいるのでしょうか。
ギルドの投稿数の減少に目を奪われて、質の向上を見逃していてはいけないと思います。